OLとCL2報

前回の更新からだいぶ日が経ってしまいました.いけませんね.書くネタが全くないわけではないが,書くのが面倒といった感じです.

ところで最近OLとCLに論文が掲載されました.

まず1つ目は,アズラクトンの動的速度論的光学分割に関する報告です.

Dynamic Kinetic Resolution of Azlactones by a Chiral N,N-Dimethyl-4-aminopyridine Derivative Containing a 1,1′-Binaphthyl Unit: Importance of Amide Groups
Mandai, H.; Hongo, K.; Fujiwara, T.; Fujii, K.; Mitsudo, K.; Suga, S. Org. Lett. 2018, 20, 4811.

ビナフチル骨格をもつ求核触媒がアズラクトンの動的速度論的光学分割を効果的に促進して,非天然アミノ酸誘導体を効率的に合成できるというものです.触媒のビナフチル骨格の3,3位にアミドをもつものが最も触媒活性が高く,エナンチオ選択性も高いといった具合です.今まではtert-alcoholsをもつ触媒を使った反応ばかりでしたが,アミドをもつ触媒の反応の初めての報告になります.Synfactにもハイライトされました.

2つ目は,1,3-ジオールの非対称化反応に関する報告です.

Enantioselective Desymmetrization of 1,3-Diols by a Chiral DMAP Derivative
Mandai, H.; Ashihara, K.; Mitsudo, K.; Suga, S. Chem. Lett. 2018, 47, 1360.2つの第一級ヒドロキシ基をもつ1,3-ジオールをエナンチオ選択的にモノアシル化できるという反応です.モノアシル化体はまだ反応性の高いヒドロキシ基を持っているのですが,本触媒をつかうと基質一般性は広くないですが化学選択的にアシル化できます(基質によっては,モノアシル化体の溶解度が高いため,ジアシル化まで進んでしまう).1,3-ジオールのモノアシル化体自体がほとんど新規化合物で,当初どのような性質をもつ化合物かよく分かりませんでしたが,ラセミ化しやすい化合物ということがわかりました(SIに載せています).